妊娠糖尿病と診断されて、「もう甘いものが食べられない…」と、絶望している人もいるでしょう。しかし、おやつを適切に選べば、妊娠糖尿病でも甘いものを楽しめます。
実際に筆者も、2人目を妊娠した際に、妊娠糖尿病と診断された経験があります。妊娠でさまざまな制約がありストレスも溜まるなか、「大好きな甘いものを食べられないかも…」という絶望感はすごいものでした。しかし世の中には、妊娠糖尿病でも食べられるような、低糖質・糖質オフのおやつが豊富に存在します。
当記事では、妊娠糖尿病を経験した筆者が、安心して食べられる低糖質おやつを7種類紹介します。
妊娠糖尿病と甘いもの/知っておくべき基本情報
妊娠糖尿病と診断された人は、妊娠糖尿病の仕組みや、1日の目安とする糖分量などを知っておくとよいでしょう。ここでは、妊娠糖尿病と甘いものと称し、知っておくべき基本情報を紹介します。
妊娠糖尿病の仕組みと影響
妊娠糖尿病は、妊娠中に発見される糖代謝異常のことです。妊娠中はホルモンの影響で、血糖値を適切な状況に導く「インスリン」が働きにくくなる傾向にあり、妊娠していないときよりも血糖状態が高まる傾向にあります。
とはいえ、妊娠糖尿病と診断されても落ち込む必要はありません。適切な管理を実施すれば、赤ちゃんとママの健康を守れます。
妊娠している間は、ホルモンの影響で血糖値が高くなりやすくなるものの、食事の工夫と定期的な血糖測定で、コントロールが可能です。
妊娠糖尿病のおやつは1日あたり「糖質量10g」までを基本に
妊娠糖尿病のおやつは、1日の「糖質トータル量:10g」までが基本です。
「10gだと大福は1/4くらいしか食べられないし、ケーキも1/3ほどしか食べられない!」と思うかもしれません。大丈夫です!おやつも諦める必要はありません。
1日の糖質量を10g以内に抑えても、おやつを選べば、美味しく満足した状態で楽しめます。通常の大福やケーキは避け、低糖質のお菓子を選びましょう。
最近は「ロカボ」や「糖質オフ」のお菓子も増えているので、選択肢は豊富です。自分と赤ちゃんのためにも、賢く楽しく食事管理をしていきましょう。
甘いものを我慢するデメリット
甘いもの好きな人が妊娠糖尿病になり、甘いものを我慢しすぎると、ストレスが増加する可能性もあるでしょう。好きな食べ物の完全なる制限は、心理面にも悪影響が考えられます。極端に糖分を制限しすぎて、反動で「甘いものの大量摂取」をすれば、血糖値が急上昇する危険もあるでしょう。
また甘いものを避けるあまり、果物のような健康的な糖資源も避けると、栄養バランスが偏る可能性も考えられます。
食事は栄養を採り入れるだけに限らず、日々の楽しみでもあるでしょう。極端に甘いものを避けると、妊娠期間中の生活も楽しくなくなる可能性があります。糖分の適切な管理は必要なものの、完全制限はせず、バランスと適度な摂取が重要です。
妊娠糖尿病でも食べられる!低糖質スイーツ・パン・おやつ6選
ここでは、妊娠糖尿病でも安心して食べられる「低糖質スイーツ・パン」を紹介します。低糖質なのに美味しいおやつが揃っており、満足できるおやつを見つけられるでしょう。
Fusubon(フスボン)の洋菓子
「低糖質パン・スイーツ【フスボン】」は、妊婦さんの「食べたい」と「健康」を叶える低糖質スイーツのオンラインショップです。
人工甘味料や防腐剤も不使用なので、お腹の赤ちゃんにも安心だといえます。バターやクリームチーズなど良質な素材にこだわり、美味しさにも妥協はしていません。
シュークリーム・エクレア・プリンなど、種類も豊富であり、つわりで変わりやすい気分にも対応できます。体重管理が気になる時期も、罪悪感なく甘い幸せを味わえるでしょう。
遠藤製餡(せいあん)の和テイストなスイーツ
「遠藤製餡(えんどうせいあん/endoオンラインショップ)」は、1950年からつづく老舗企業であり、ゼロカロリースイーツやあずき美人茶などの商品を展開するスイーツブランドです。
人気の「ゼロカロリースイーツようかん」は、あんこや抹茶、チョコレートなど多彩な味が楽しめます。また、「あずき美人茶」のドリンクは、栄養補給にも適するでしょう。
つわりで食欲が不安定な時期や、体重管理が気になる妊娠後期にも、罪悪感なく甘いものが楽しめます。注文から1〜2営業日で発送されるので、急な甘い物欲にも対応可能です。単品での注文はもちろんのこと、まとめ買いもできます。
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Cake.jpの低糖質ケーキ
「Cake.jp」は、妊娠糖尿病の人も安心して楽しめる、全国各地のケーキやスイーツをお取り寄せできるオンラインショップです。検索する際に「ロカボ」「低糖質」「糖質オフ」などの言葉を入力すると、妊娠糖尿病でも気兼ねなく食べられる商品が見つかります。
取り扱い商品は、冷蔵と冷凍の2種類です。冷蔵の場合にはすぐに食べられますし、冷凍商品の場合には、好きなときに好きな分だけ自然解凍して食べられます。
つわりで食欲がない時期や、体重管理が気になる妊娠後期にも、美味しいスイーツで気分転換できるでしょう。家族のお祝い事にも、罪悪感なく参加できるのがうれしいポイントです。
BuddyNutsの低糖質なミックスナッツ
「【BuddyNuts】(バディナッツ)」は、妊娠糖尿病の人にもおすすめなミックスナッツです。
ナッツやドライフルーツを使った低糖質・低塩分のおやつを提供しており、食べ応えがありながら、添加物も控えめなので、妊娠中のつわりや食欲不振の際でも気軽に食べられるでしょう。
妊娠糖尿病の人に人気なのが、大豆たんぱく質やイソフラボンが豊富で糖質7.9gの「Soy Protein」や、糖質が2.8gと極端に抑えられた「Low Carb」です。また、個包装タイプなので外出時にも手軽に携帯できます。
管理栄養士・医学博士監修! 4種のすこやかナチュラルおやつ【BuddyNuts】
オーマイパンの低糖質パン
オーマイパンは、低糖質にこだわった高品質なパン製品を展開するブランドです。給食パンを製造する老舗企業のパンなので、食べたことがある人もいるかもしれません。
オーマイパンの低糖質ふすま粉パンは、もちもち・しっとり・ふんわりと、丁寧な製法で焼き上げられています。小麦粉の代替としてふすま粉を使用しているため、血糖値の上昇が穏やかです。また、通常の製法では膨らまない欠点を、大分県日田市の名水を使った強炭酸水仕込みで解消しています。
たとえば食パンの「1枚あたりの糖質は2.9g」と、通常の食パンより糖質が88%もカットされ、糖類もゼロです。冷凍保存も可能なので、ご家庭で好きなタイミングで食べられるのも便利です。
もちもち、しっとり、ふんわり焼き上げ九州産、オーマイパンの【ふすま粉パン】糖質88%カット、糖類ゼロ
STYLE BREADの低糖質パン
STYLE BREADは、糖質カットや素材にこだわったパンを販売するオンラインショップです。 ふんわりとしたスイートロールやカリっとしたブレッドなど、美味しさを損なわず、「一番美味しい状態で食べられる」パンを取り揃えることが特徴です。
焼き上がった瞬間の「最高の状態」を急速冷凍しているため、新鮮な風味が長持ちし、 トースターで焼くだけで一番おいしい状態のパンを楽しめます。妊娠糖尿病の人は、商品名に【糖質オフ】と記載があるパンを選ぶとよいでしょう。
厳選された素材と徹底した製造管理が行われており、妊婦さんも安心です。 配送も全国対応しているので、自宅でも手軽に低糖質のパンを味わえます。
コンビニ・スーパーなどのチェーン店で買える低糖質おやつ
身近に存在するコンビニ・スーパーなどのチェーン店でも、低糖質なお菓子が販売されています。ここでは、コンビニ・スーパーなどのチェーン店で買える低糖質おやつについて紹介します。
LAWSON(ローソン)のロカボ商品
ローソンは2012年より、ロカボ商品(美味しく適正量の糖質をとれる商品)に力をいれており、低糖質パンや低糖質なお菓子といった商品のラインナップが豊富です。
定期的に新商品も発売されるため、継続的な利用にも適します。ただし、なかには「糖質量10g」をこえる商品も見受けられることから、糖質量を確認してから選ぶとよいでしょう。
セブン-イレブン「セブンプレミアムシリーズ」の低糖質お菓子
セブン-イレブンの「セブンプレミアムシリーズ」に、低糖質のお菓子が存在します。クッキーやワッフル・ドーナツ・チョコレートなど、甘い誘惑に負けそうなときに、救世主になってくれるでしょう。
外出先で急に甘いものが食べたくなった際にも、 糖質を気にしながらも、ちょっとした贅沢気分を味わえます。
AEON(イオン)のトップバリュ低糖質シリーズ
イオンでは、プライベートブランドの「トップバリュ(TOPVALU)」商品にて、低糖質のパンやお菓子を展開しています。
店舗によって、取り扱う低糖質シリーズが異なるので、「今日はこの店、明日はあの店」など、ちょっとしたお宝さがし気分にもなるでしょう。
シャトレーゼの低糖質スイーツ
シャトレーゼの低糖質スイーツには、冷凍の「ケーキ」「チョコレート」「どら焼き」「エクレア」など、種類が豊富です。
ただし、冷凍なので「食べたいときにすぐ食べられないこと」には注意が必要です。事前に自然解凍する必要があるため、少々計画性が必要かもしれません。
妊娠糖尿病中のおやつタイムでのコツ
妊娠糖尿病中の食事は、糖質量に配慮すること以外にもコツが存在します。以下のコツを意識すれば、安心して食べることにもつながります。
小分けにして食べる
大きなおやつを1回で食べるより、小さく分けて楽しむ方が、血糖値の急上昇を防ぎつつ長く楽しめます。たとえば、1本のチョコレートバーを3回に分けて食べるなど。血糖値の急上昇を防ぎつつ、長く楽しめます。
少しずつ味わうことで、満足感も高まるでしょう。
おやつの後は軽い運動も
おやつを食べた後に、5〜10分の軽いウォーキングやストレッチをすると、血糖値の上昇を抑えやすくなり、気分転換にもなります。
外出が難しい場合には、部屋のなかを歩いたり簡単なストレッチだけでも十分です。
(※切迫流産などで、医師から運動を止められている人は運動を控えましょう。また運動に関しては、医師の指示に従い自分の体調と相談することも大切です。)
妊娠糖尿病を前向きにとらえる
妊娠糖尿病になり、落ち込んでいる人もいるかもしれません。しかし、妊娠糖尿病になるのはマイナス面ばかりではなく、前向きにとらえられる内容も存在します。
早い段階で体の異変に気づけた
私を担当してくれたお医者様の話によると、妊娠糖尿病と診断された人は、ほかの人よりも「本格的な糖尿病」になる確率が高いとのこと。
また妊娠糖尿病になった人が今までの食生活をつづけると、「半数以上の人が10年以内に本格的な糖尿病になる」という話も聞きました。(あくまで担当のお医者様の話です。)
妊娠せずに今まで通りの食生活をつづけていたら、さらに血糖値の状態が悪くなっていたかもしれません。
そう考えると、妊娠糖尿病になって「早い段階で体の異変に気づけたこと」はむしろラッキーだといえます。この機会に食生活を改善すれば、将来の健康も守れるため、より健康的な未来へとすすめるでしょう。
将来の自分・子どもへの健康管理に活かせる経験
妊娠糖尿病の経験は、将来の自分・子どもへの健康管理に活かせる貴重な経験だといえます。
筆者は糖質に配慮した食生活をつづけた結果、以前より少ない糖分量でも、満足できるようになりました。甘いものへの感覚が変わり、「甘すぎる」と感じることもあり、健康的な食習慣の第一歩が踏み出せたと思います。
自身の子どもたちへの「おやつの糖質量」にも配慮しており、過剰な糖分を欲しがらない子どもに育ちました。妊娠糖尿病をきっかけに得た新しい食習慣が、家族の健康を守っていると思います。
子どもの医療保険について気になる場合には、以下の記事もおすすめです。
糖質オフや低糖質のおやつを活用し、楽しいプレママライフを
妊娠糖尿病だからといって、完全に甘いものを諦める必要はありません。当記事で紹介した「低糖質おやつ」を上手に活用することで、血糖値をコントロールしながら、ストレスなく妊娠生活を楽しめるでしょう。
妊娠中の「甘いものに対する欲求」を我慢せず、賢く満たしていくことが大切です。
適切な糖質量の低糖質おやつを見つけ、上手に取り入れることで、妊娠生活をより充実したものにできます。