主婦の実体験から判明!青色申告会のメリット・デメリット完全ガイド

フリーランス・個人事業主で、「青色申告の帳簿づけに悩む」や「正しく青色申告ができるか不安」だと考える人は多く見受けられます。悩みを抱える際に「青色申告会を活用」すれば、帳簿づけの方法や青色申告に関する知識を習得できます。とはいえ、青色申告会について情報が少なく、イメージがわかない人も多いでしょう。

そこで当記事では、主婦フリーランスライターの筆者の実体験をもとに、青色申告会の概要やメリット・デメリットについてお伝えします。

効率的に確実な帳簿づけを行うコツや、青色申告会が向く人・向かない人の特徴も解説するため、ぜひ参考にしてください。

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目次

青色申告会とは?

青色申告会は、個人事業主に向けた納税者団体です。

全国各地の税務署ごとに組織されており、一部地域を除き、ほぼ全国に存在します。最寄りの青色申告会は、一般社団法人全国青色申告会総連合のウェブサイトで検索が可能です。

ただし、関西の2府4県には青色申告会がなく、代わりに「納税協会」が同様の役割を果たしています。

青色申告会は何をしてくれる?

青色申告会で実施する主なサービスは、記帳・決算・申告に関する相談です。

最大65万円控除を目指し、会計ソフトを活用しながら丁寧に指導してくれるため、初心者でも日々の帳簿づけができます。「経営相談や異業種交流会の実施」「融資サービスの紹介」「インボイス制度に関する相談」にも対応しており、個人事業主の多様な悩みに応えてくれるでしょう。

なお、基本的にパソコンの貸出はないため、対面サポート時には持参が必須です。

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青色申告会への加入条件

青色申告会への加入条件は、「青色申告をしたい人」「必要な書類を提出する」の2点です。

必要書類は「開業届」と「青色申告承認申請書」であり、加入できるのはお住まいの地域を管轄する青色申告会に限られます。開業手続きをスムーズに行いたい場合には、マネーフォワードクラウド開業届のような、開業に便利なツールの活用もおすすめです。

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青色申告会への申し込み方法

青色申告会への申し込みは、入会に必要な費用の支払いと同時に完了します。

入会に必要な費用

青色申告会の入会には、通常1,000円から5,000円程度の入会金と、年間1万円から2万円程度の会費が必要です。(※2024年7月時点)

ただし、料金は地域によって異なるため、詳細は最寄りの青色申告会に確認するのが確実です。なお、これらの費用はすべて経費として計上できるので、節税効果も期待できます。

年度の途中入会や退会はできる?

青色申告会は年度途中での入退会が可能です。年度途中の退会であっても、基本的に年会費は返金されません。

また、年度途中の入会の場合、1年分の会費を請求されることがあります。一見割高に感じられるものの、提供されるサービスの質を考えると、多くの会員にとって十分な価値があると感じられます。

青色申告会に入会するメリット

ここでは、青色申告会に入会するメリットについて解説します。

複式簿記を知らなくても帳簿づけが可能

青色申告会に入会して助かった内容の1つに、複式簿記の知識がなくても帳簿づけが可能になったことが挙げられます。筆者は複式簿記について、完全な素人だったものの、青色申告会のサポートによって問題なく帳簿をつけられました。

担当者が個別に不明点を丁寧に説明してくれるため、複雑な仕訳や勘定科目の選択などで、つまずくこともなかったです。固定資産の計上方法や減価償却の処理など、初めは難しく感じた部分も、わかりやすく解説してもらえたおかげで徐々に理解が深まりました。

個別相談サービス

青色申告会に入会する魅力の1つが、経験豊富な相談員による個別相談サービスです。

帳簿づけや申告書作成に関する疑問点を、専門知識をもつ相談員に気軽に相談できる環境は非常に心強いものでした。固定資産の減価償却について詳しく教えてもらった際には、それまで曖昧だった概念が明確になり、大変助かりました。

個別相談サービスにより、会計や税務の複雑な問題も、一人で悩むことなく解決できるでしょう。

最新の税制情報

青色申告会の入会すると、常に最新の税制情報を提供してもらえます。

税制改正が行われると、説明会を開催するケースも多く、説明会に参加することで「複雑な税制の変更点」や「自分の事業にどのような影響があるのか」を把握できました。小規模事業者向けの特例や控除の変更など、見落としがちな情報も的確に教えてもらえるので、適切かつ有利な申告ができるようになりました。

最新の税制情報を常に入手できる環境は、事業経営において大きな安心感をもたらすでしょう。

ネットワークの構築

青色申告会に入会すると、同じ立場の事業者とのネットワーク構築も可能です。

定期的な会合や勉強会を通じて、同じ青色申告者同士でさまざまな情報交換や悩み相談ができる環境も整っています。たとえば、小売業を営む人が製造業の人と意見を交わすことで、これまでにない新しい視点や発想を得られる可能性があるでしょう。

青色申告会に入会するデメリット

青色申告会に入会するメリットは複数において見受けられるものの、デメリットも存在します。主なデメリットは、以下の通りです。

費用がかかる

青色申告会に入会するメリットは多いものの、一定の費用負担があることは事実です。

私の場合には、入会費・年会費・ブルーリターンA(※青色申告会オリジナル会計ソフト)など、年間で約3万円の出費がありました。3万円は、個人事業主にとって無視できない額かもしれません。とくに事業開始初期や収益が安定していない時期には、費用負担をデメリットに思う可能性があります。

ただし、担当者の適切なサポートによって「有利な申告」ができたので、個人的には元を取れていました。青色申告会を検討する場合には、得られるメリットと比較し、費用対効果を考えることが重要です

時間の拘束がある

青色申告会のサービスを十分に活用するには、一定の時間的拘束を覚悟する必要があります。

とくに確定申告時期になると、頻繁に対面サポートを受けることが多く、講習会や相談会に参加するために時間を割かなければならないことがあります。たとえば、私の場合、確定申告前の2か月間は週に1-2回ほど青色申告会に通う必要がありました。

確定申告時期と繁忙期が重なる事業者にとっては、大きな負担になる可能性もあるでしょう。

一方で、専門家のサポートを受けられるため、自分ですべてを行うよりも効率的に確定申告の準備を進められるメリットもあります。適切な指導を受けることで、申告書類の作成や税務処理がよりスムーズになり、時間の節約も期待できるでしょう。

地域によってサービスの内容に違いがある

青色申告会は全国各地に支部があり、各支部の特性に合わせてサービスを提供しています。そのため、支部によってサービスの内容や専門性に違いがあることは事実です。

たとえば、担当者のアイデアや地域のニーズによって、開催される講習会の内容や頻度が異なることがあります。また、提供される相談サービスの専門性も、支部ごとに特色があることがあるでしょう。

しかし、地域ごとの特色は「多様なニーズに応えられる強み」にもなっています。

オンラインサービスが限定的

青色申告会の伝統的な強みは、対面でのきめ細かいサポートです。その反面、オンラインサービスに課題を感じることがあります。

ただし、私が所属する支部の会員の多くが「年配者」であることへの配慮かもしれません。対面でのサポートを好む会員も多く、複雑な相談や書類確認は、顔を合わせた方がスムーズに進むことも事実です。

とはいえ、「在宅で仕事をする事業者」や「遠方の会員」にとっては、不便を感じる場合もあるでしょう。

青色申告会のサービスの特性上、対面でのサポートが効果的な場面は多々あるものの、時代のニーズに合わせて、対面とオンラインのバランスの取れたサービス提供が望まれます。会員の多様なニーズに応えつつ、青色申告会の強みを活かせるハイブリッドな支援体制の構築が期待されます。

「マネーフォワードクラウド確定申告(自動化でカンタンに書類作成 マネーフォワード クラウド確定申告)」のようなサービスであれば、会計ソフトを使用する際に疑問が生じた場合にも、チャットやメールなどですぐに相談できるので便利です。

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青色申告会がおすすめな人

ここでは、「青色申告会がおすすめな人」について解説します。

帳簿づけや複式簿記を知らない初心者

青色申告会では、専門的な会計知識がなくても、基礎から丁寧に指導してもらえるため、安心して記帳や申告の準備を進められるでしょう。

日々の取引の記録方法や、勘定科目の選び方など、初心者がつまずきやすいポイントをひとつずつ解説してくれます。青色申告特有の制度や控除についても詳しく説明してもらえるので、税務の知識が乏しい人でも、適切に申告を行えます。

対面でのサポートを重視する

会計や税務の問題は、事業の特性によって異なる場合が多く、画一的なオンラインサービスでは十分に対応できないこともあるでしょう。

青色申告会では、指導員が直接相談に乗ってくれるため、事業の特性を踏まえた具体的なアドバイスが受けられます特殊な仕訳方法や、業種特有の経費の計上方法など、細かな疑問点も直接質問して解決できるでしょう。書類の書き方や申告書の作成方法なども、目の前で指導してもらえます。

対面での丁寧な説明を好む人や、複雑な質問をじっくり相談したい人にとって、青色申告会は選択肢となり得るでしょう。

地域のネットワークを構築したい

青色申告会が定期的に開催する勉強会や交流会を通じて、同業者はもとより、異業種の事業者とも知り合う機会があります。単なる情報交換の場にとどまらず、ビジネスチャンスの創出にもつながる可能性があるでしょう。

経営における悩みの共有や、成功事例の学びによって、自身の事業改善に向けたヒントが得られることもあります。地域の経済動向や行政の支援策など、地域に密着した情報の獲得も期待できるでしょう。

定期的な勉強会や情報交換の機会を求める

青色申告会では、会計や税務に関する定期的な勉強会が開催されており、こうした機会を積極的に活用したい人にとって非常に有益です。

たとえば、税法改正や新しい会計基準の導入時には、概要や影響を詳しく解説する勉強会が開かれます。確定申告の時期には、「申告書の作成方法」や「注意点」について、実践的な講習会が行われるケースもあるでしょう。

また、経営改善や事業拡大のためのセミナーなど、会計以外の分野について学ぶ機会も見受けられます。

税理士に依頼するほどではないものの、専門家のアドバイスが欲しい

青色申告会には、税務や会計の専門知識をもつ指導員が在籍し、基本的な質問から踏み込んだ相談まで対応可能です。固定資産の減価償却の方法や、事業所得と雑所得の区分けなど、専門的な内容についても丁寧に説明してもらえます。

事業規模が拡大し、税理士に依頼するべきかどうか迷う段階の相談にも、乗ってくれます。

税理士への依頼は費用面で負担が大きいと感じる人や、まだ税理士への必要性を感じていない人にとって、青色申告会は専門的なアドバイスを受けられる貴重な場になるでしょう。

手軽に専門家からアドバイスが欲しい場合には、「ストアカ」のようなサービスを活用するのもおすすめです。「確定申告」「税の相談」などのキーワードで検索すれば、自分に必要な情報が見つかるでしょう。

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青色申告会がおすすめではない人

青色申告会がおすすめな人がいる一方で、おすすめではない人も存在します。主な特徴は、以下の通りです。

すでに複式簿記の知識をもつ

青色申告会の講習会や指導は、初心者向けに設計されているため、る程度の知識をもつ人には基礎的すぎる内容が多いかもしれません。

仕訳の基本や勘定科目の選び方など、すでに理解する内容が、繰り返し説明されることもあるでしょう。また、より高度な会計処理や税務戦略について、青色申告会では十分なサポートを受けられない場合があります。

複式簿記の知識を要し、より高度な相談をしたい人は、「税理士」や「より専門的な会計セミナー」に参加する方が効果的な可能性もあります。

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税理士の必要性を知りたい場合には、以下の記事もおすすめです。

時間的な制約が厳しい

青色申告会は対面サポートが中心で、講習会や相談会への参加で効果的な支援を受けられることが特徴です。しかし、忙しい事業者にとっては、十分に活用するのが難しい場合があります。

とくに確定申告時期は支部が混雑し、待ち時間も長くなる傾向にあります。繁忙期と重なる飲食業や小売業の経営者は、必要な時期に十分なサポートを受けられないかもしれません。遠方の場合、移動時間も大きな負担になります。

時間的制約が非常に厳しい人には、オンラインサービスや柔軟な対応ができる税理士など、他の選択肢を検討する価値があるでしょう。

オンラインでの学習やサポートを希望する

青色申告会は伝統的に対面でのサポートを重視しており、オンラインサービスの充実度は比較的低いのが現状です。そのため、「夜間や休日にじっくり学習したい人」や「移動時間を節約してオンラインサポートを受けたい人」にとって、不向きな可能性があります。

スマートフォンやタブレットを使った手軽な質問や、オンデマンドでの講座受講を希望する人にとっては、物足りなさがあるかもしれません。

クラウド会計ソフトと連携したリアルタイムのアドバイスなど、最新のテクノロジーを活用したサポートを求める人も、他の選択肢を検討する方が良いでしょう。

たとえば「マネーフォワードクラウド確定申告(自動化で80%以上の時間削減 マネーフォワード クラウド確定申告)」なら、チャット・メール・電話でも、サポートを受けられます。

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費用対効果を重視し、より安価なサポートを求める

年間3万円前後の費用や、交通費・時間的コストも考慮すると、総合的な費用は決して安くありません。青色申告会の年会費や講習会費は、とくに事業規模が小さい個人事業主にとって、負担に感じる場合があります。

また利用頻度が低い場合、費用対効果が見合わないと感じるかもしれません。

費用対効果を重視し、より安価なサポートを求める人には、「無料のオンライン講座」「より安価な会計ソフトの利用」「商工会議所が提供する無料相談サービス」などの方が、適する可能性があるでしょう。

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独学での学びに抵抗がない

青色申告会のメリットとして、専門家による直接指導が挙げられるものの、独学での学びに抵抗がない人には、サービス自体が過剰に感じることがあります。

独学での学びに抵抗がない人には、「【Schoo(スクー)】
」のようなオンラインプラットフォームの活用もおすすめです。多様な内容の授業を提供しており、いつでも自由に学習できます。確定申告やインボイス制度など、青色申告や税に関する内容も学べます。

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また、クラウド会計ソフトなどのツールを使いこなせる場合には、日々の記帳や申告書の作成も独力で行えるでしょう。自己学習型の人にとっては、青色申告会の費用や時間的拘束が不要な負担となる可能性があります。必要に応じて税理士に個別相談するなど、より柔軟な方法を選択する方が、効果的かもしれません。

青色申告会の活用方法

ここでは、青色申告会の活用方法について解説します。主な活用方法は、以下の通りです。

講習会・勉強会に参加

青色申告会では、複式簿記などの講習会を、定期的に開催するケースが多いです。講習会に積極的に参加することで、基礎・応用・青色申告に必要な知識などを、段階的に学べるでしょう。

実践的な演習も実施することもあり、理論だけでなく、実際の申告に直結するスキルを身につけることも可能です。

不明点はすぐに相談する

青色申告会の最大の利点は、帳簿づけで迷った際、すぐに相談できる環境があることです。

ささいな疑問でも、放置せずにすぐに相談することが、上達の秘訣だといえます。経験豊富な指導員が個別に対応するため、自分の事業の特性に合わせた具体的なアドバイスも受けられるでしょう。

相談を重ねることで、自分で判断する力も養われます。疑問点をその場で解決できるので、誤った処理を続けるリスクも減らせるでしょう。

会計ソフトの活用!青色申告会の「ブルーリターンA」のことも

青色申告会では、同組織でリリースする「ブルーリターンA」を推奨しています。ブルーリターンAは、オンプレミスタイプであり、インストールしたパソコンのみ使用が可能です。

ブルーリターンAには、「わかりやすい」「青色申告会で細部まで教えてもらえる」というメリットがある一方で「使用端末を選べない」「青色申告会を退会すると使えない」というデメリットがあることも事実です。

青色申告会の退会後も、同じ会計ソフトを使用したい場合には、他社の「クラウド型会計ソフト」を活用するのもよいでしょう。たとえば、「マネーフォワード クラウド確定申告(無料の確定申告自動化ソフト マネーフォワード クラウド確定申告)」は、端末を選ばず使用できます。さらに、銀行口座やクレジットカードの連携機能によって、自動仕分けも可能です。はじめてでも安心のサポート体制 マネーフォワード クラウド確定申告

また、「弥生の青色申告専用ソフト(やよいの青色申告オンライン)」のようなクラウド型ソフトを使うのもよいでしょう。

個人事業主向けのクラウド確定申告ソフトはこちら

会計ソフトを選ぶ際には、自分の業務スタイルや価値観に合わせて、最適な会計ソフトを選択することが重要です。

青色申告会と会計ソフトの組み合わせで、確実な帳簿づけを!

青色申告会のサポートと適切な会計ソフトの活用は、複式簿記の知識習得と正確な帳簿づけに大きく貢献します。ブルーリターンAを使用することで、細部まで丁寧な指導を受けられます。

他社のソフトを選択する場合も、初心者向けのサポートが充実したものを選ぶことが重要です。クラウド会計ソフトは、どこでも帳簿づけが可能で、自動仕訳機能や電子申告対応など、便利な機能が揃っています。

自分に合った方法で青色申告のスキルを磨き、確実な帳簿づけを実現することで、事業の財務状況を正確に把握し、より良い経営判断につなげられるでしょう。

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